ご縁があるから演歌です

morisakikazuo2009-08-26

このブログの開店休業状態は毎度のことではあるが、またまた2ヶ月ぶりのお目見えである(>_<)
一年ぶりの訪韓が間近に迫ったということもあって、その前に一回くらい更新しておこうと思い、いろいろ物色して、決定したのが、百万アクセス達成のケーシーさんのチュヒョンミ応援サイト「日韓歌謡架橋」
http://casey.web.infoseek.co.jp/
のコーナーの紹介である。
このサイトは2回前に「日韓歌謡曲入門ページ」
http://d.hatena.ne.jp/morisakikazuo/20090506#p1
を紹介したばかりで、またも「他人の褌で相撲を取る」のかい?と呆れられそうでもあるが、あれから4ヶ月も過ぎてるということで(どういうこっちゃ?)勘弁してもらいたい。
日韓歌謡架橋部屋は、今やコーナー拡充、音源、映像満載、更新頻度爆発で、日々のアクセスが1万に迫ろうかというくらいの勢いである。
件のコーナーは「日本←→韓国 何はともあれ ご縁があるから演歌です」というのが正式?名称で「どんな「ご縁」でもいいですから、何か繋がりのある日韓2曲を日韓歌謡掲示板にて募集します」とうたってあるとおり、曲調や雰囲気が似ていたり、何らかの関連ある日韓の2曲を並べて紹介するというコーナーで、現在11組がエントリーされている。

1.「俺は淋しいんだ」(フランク永井)と「ニム(あなた)」(パクチェラン)
2.「宗右衛門町ブルース」(平和勝次とダークホース)と「ウルミョンソフフェハネ(泣きながら後悔)」(チュヒョンミ)、「ヌンムレブルス(涙のブルース)」(チュヒョンミ)
3.「もしも月給が上ったら」(林伊佐緒、新橋みどり)と「ペンマノニセンギンダミョン(百万ウォン入ったら)」(キムジョング、パクタルジャ)
4.「皆の衆」(村田英雄)と「サランエイルンピョ(愛の名札)」(ヒョンチョル)、「ハバロフスク小唄」(近江俊郎
5.「チャンバッケヨジャ(窓の外の女)」(チョヨンピル)と、「雪国」(吉幾三
6.「乾杯」(長淵剛)と「Q」(チョヨンピル)
7.「いつでも夢を」(橋幸夫吉永小百合)と「ア、テハンミングッ(ああ、大韓民国)」
8.「お祭りマンボ」(美空ひばり)と「チャンチャンチャン」(ピョンスンヨプ
9.「演歌チャンチャカチャン」(平野雅昭)と「チャンチャラ」(チャンユンジョン)
10.「未練の波止場」(松山恵子)と「ユダルサナマレダオ(儒達山よ 告げて)」(イミジャ)
11.「雨の永東橋」(大川栄策)と「ピネリヌンヨンドンギョ」(チュヒョンミ)

それぞれすべて音源、歌詞(ハングル、カタカナ、日本語訳)までセットで用意されている上に、ケーシーさんの短いながら、小粒でピリリとスパイスの効いたコメントが付けられている。
また、その音源が必ずしもオリジナル歌手のものに限らず、本命であるチュヒョンミバージョンだったり、捻りを加えたものがあって、ケーシーさんの遊び心とセンスが光っている。
たとえば、3.の「もしも月給が上ったら」は、元憂歌団木村充揮と西島三重子のバージョンだったりする。木村君はあの独特の声ととぼけた味で、この歌をエロおちゃらけソングに仕立てている。
しかし、こんなことくだくだ書くより、ケーシーさんの該当ページを見て、聞いて、楽しんでもらうに如くはないわけである(^_^;)
http://casey.web.infoseek.co.jp/enka04.htm

わざわざブログの独立項目にしたのは、Morris.なりの、こういったご縁ソングをいくらか紹介したかったからだ。
先の11組のうちいくつかはMorris.もネタ提供させてもらったのだが、ちょっと、ケーシーさんのページには不似合いかもしれなかったり落ちこぼれそうなものを、こちらで紹介しておくことにする。

●「ちょっとなら媚薬」(柏原芳恵)と「ポイズン Poison」(オムジョンファ)
実はMorris.は年季の入った柏原芳恵ファンだということは『スィングルズ』http://www.orcaland.gr.jp/~morris/sambo/kashu/singles.htm
という芳恵のシングルレコードをテーマにした歌集があることでも明らかだが、この「ちょっとなら媚薬」はあまりヒットしなかったけど、それでもファンからすると懐かしい一曲である。そして韓国のエロ可愛い系歌手オムジョンファの「ポイズン」はアルバム「チョデ 招待」に入ってる曲でこれも結構Morris.は好きで、カラオケでも時々歌ってた。二曲の出だしのリズムとメロディが良く似てると思う。
でもどちらも「演歌」ではないため、ケーシーさんのコーナーには不向きかもしれない。

●「鉄道唱歌」と「ハクトカ 学徒歌」
この2曲は全く同じメロディである。「汽笛一声新橋を」で始まる鉄道唱歌は、明治時代の作品で作詞大和田健樹、作曲多梅雅、「ハクトカ」は年代ははっきりしないが、1920年代と思われる。Morris.が持っている世光出版社の「韓国歌謡」(1975発行)は年代順に曲が並べられているが、その最初に取り上げられているのがこの「ハクトカ」である。簡単に言えばカヴァーであるがこちらは作詞作曲は空欄になっている。歌詞の内容は、学生の本分を全うして立派な人になりみんなの為に尽くそうという、教訓的なものである。
かなり韓国では浸透してよく歌われたらしいが、韓国人のほとんどが日本の曲とは知らずにいた(今でも)と思う。
これも、演歌とはちょっと外れるかな。

●「雪山賛歌」(ダークダックス)と「ナエサランクレメンタイン いとしのクレメンタイン」(ヘバラギ)
この2曲も全く同じ曲である。もっともこれはアメリカの西部劇映画「荒野の決闘」の中で使われた「いとしのクレメンタイン Oh、my darling Clementain」を原曲とする。韓国版の歌詞はほとんど原曲の忠実な翻訳であるが、「雪山賛歌」は、京大山岳部の西堀栄三郎がまったく自由に別の歌詞をつけたものである。「雪山賛歌」はいわゆる山男の歌として定着しているが、韓国版は、ホームソング、子守唄としても定着しているようで、韓国ドラマでもよく出てくる。たとえば「春のワルツ」ではほとんど準テーマ曲みたいな使い方をされてた。
これも演歌とは言えない。
これとよく似たケースでは「ドナウ河のさざなみ」と「サエチャンミ 死の讃美」
http://d.hatena.ne.jp/morisakikazuo/20060415#p1
「七里ガ浜の哀歌」と「希望歌」
http://d.hatena.ne.jp/morisakikazuo/20060410#p1
があるが、それぞれこのブログで紹介してるので、そちらを見てもらいたい。

●「天城越え」(石川さゆり)と「ソンウンキミヨ 苗字は金よ」(ムンヒオク)
これはどちらも正統派演歌で文句なしにケーシーさんのコーナーにエントリーしても良いかと思ったのだが、これは前奏の三味線風の流し弾きパタンに共通点を感じたというだけというのが、ちと弱いかも(^_^;)

●「シンサドンクサラム 新沙洞の人」(チュヒョンミ)と「サランエコリ 愛の街」(ムンヒオク)
いわずと知れたチュヒョンミの大ヒット曲と、ムンヒオクの代表曲ということで、作曲家が同じ南国人だから、ご縁の深さは当然かもしれない。
Morris.はどちらも愛唱してるが、サランエコリ歌ってる途中でうっかりシンサドンになってたりする(^_^;)
もっとも、これは日韓ではなく韓韓だからケーシーさんのコーナーの主旨には合わないだろうな。