チャンユンジョン

morisakikazuo2005-01-09

「韓流」ブームもあって、韓国歌謡も日本で注目されてきたようだ。とはいっても、いわゆるK-POPといわれる、若者世代の歌手やグループ中心である。
大衆歌謡ともいうべき演歌歌謡曲の動向なんて、ほとんど誰も話題にしない。まあ、このへんを好む中高年層は、もともとインターネットにはあまり縁がないし、好きな連中はそのまま韓国居酒屋のレーザーディスクで、チョヨンピルやナフナあたりを歌ってそれで満足ということになってるのかもしれない。
Morris.も、どちらかというとオールドウエーブ派に属する、というより、はなから80年代後半から90年代前半に焦点を絞ってるわけで、それはこの日記のタイトルに如実に表われている(^^;)
しかし、しかし、Morris.だって人の子、最近の大衆歌謡に全く無関心というわけではない。ノレバンに行ったら過去の名曲、特にあまり知られてない佳曲をを発掘披露して自慢するのも悪くはないが、一曲くらい最新歌謡をマスターして、おっ、やるなとええかっこもしたくなる、悲しい男の佐賀県出身(^^;)
とにかく、年に一曲くらいは押さえておきたいとは思っているわけである。
しかし最近の韓国歌謡ベスト10番組は、ほとんどが若者向けで、まず演歌歌手は登場することすらない。KBSの演歌の殿堂「歌謡舞台」は、基本的にナツメロ中心。となると、最新演歌歌謡曲を知る手っ取り早い手段は、そう、毎週日曜日の「全国ノレチャラン」を見ることになる。
日本ののどじまんとちがって、韓国では毎回ゲスト歌手が5,6人出る。また出演者だって、新しい歌を歌いたがる輩も多い。だから、Morris.が、熱心にノレチャランを見るのは、文化人類学的見地からの韓国歌謡ウォッチングという崇高な目的のためだったのだ(半分くらいウソ(^^;))
そんなわけで、昨年のヒット曲といえば、ソンデグヮンの「ユヘンガ--流行歌」、テジナの「同伴者」、ヒョンチョルの「愛は星のように」、名前忘れたが若手男性歌手の「チャウガ」あたりだろう。われらがキムヘヨンも後半「ガラスの靴」で大健闘してた。
しかし、年末の決戦大会で発表された、今年一番ノレチャランで多く歌われた歌は、それらの曲を抑えて、新人女性歌手チャンユンジョンの「オモナ」だった。
「オモナ」とは、女性言葉で「あらまあ!!」くらいの意味だが、彼女を最初に見たときのMorris.の印象こそ「オモナッ!!」であった(^^;)
とにかく、プロとは思えないくらいウブいのである。しかも歌ははっきり言って素人なみ。音程すらところどころ危うくなりそうな感じで、歌ってる歌「オモナ」がこれまた、単純というか、稚拙というか、よくまあこんな歌を今ごろうたわせてるな、と驚くくらいのしろもの。
歌詞だってくさいを通り越してる。
「あらま、あらま、忘れないでよ。あたしはあなたが好きなのよ。あなたは映画や小説の主人公みたいにかっこよくないけど、あたしにとってはかけがえのない人なのよ。あなたにならあたし何でもあげちゃうわ」(かなりいいかげんな意訳)というもので、ぎこちない踊り付きで歌いかける。
でも、たしかに、可愛いんだよなあ(^^;) なんか、ほっとけない、というか、応援してあげたくなっちゃう、というか、男の母性本能をくすぐる顔と歌なのである。
元来、韓国歌謡曲の世界は、歌手は歌が上手ければ顔は二の次三の次といった風潮があって、なまじ美貌の歌手は歌が普通でも、顔で売れてるなんて陰口言われたりしてたくらいの国風だったのだ。
それが、80年代後半イジヨンに代表されるアイドル歌手が登場、今ではアイドル現象は男でもあたりまえの時代になってしまってる。
しかし、こと演歌歌謡曲の世界では、こんにちにいたるまで、歌手は歌が一番という鉄則は貫かれていたはずだ。
そりゃあ、キムスヒみたいな美貌の歌手や、アイドル顔のキムヘヨン嬢などもいることにはいるが、彼女らはとんでもなく歌も上手かった。
それが、このチャンユンジョンちゃんにいたっては、可愛さ売り物の演歌歌手登場である。韓国版「非実力派宣言歌手」第一号といえるかもしれない。
もしかしたら、韓国演歌畑にもいよいよアイドル旋風が巻き起こるその先陣を切って登場したのが彼女なのかもしれない。
いや、そんなことはあってはならないことだ。と、思いながらも、彼女が番組に登場すると画面の前に座り込み、リズムに合わせて「オモナ、オモナッ」と口ずさんでるMorris.だった(>_<)
you tubeの「オモナ」の映像
http://jp.youtube.com/watch?v=JMHSNC9Epcw&feature=related