チャンドク

morisakikazuo2004-11-19

64年生れのチャンドクは、Morris.が韓国歌謡に親しみ始めた90年頃に夭折してしまった。彼女の最後のヒット曲「エジョンデンシガヌルウィヘ--予定された時間のために」を、トップ10番組で歌うのを見てすっかり気に入ったのだが、その数ヶ月後には、別の番組で彼女の死を悼むコンサートを見ることになってしまった。
彼女は才女で、76年に兄のチャンヒョンと「ヒョニワドク」というデュエットで芸能界デビューしたが、その頃から、ほとんどの曲を自作していた。
他人への曲の提供、映画にも出たりと多才ぶりを発揮したが、どこか暗い部分を併せ持っていたような気がする。
Morris.との知り合いの韓国歌謡ファンには、チャンドクファンが多い。光化荘のYUKI会長もそうで、韓ポ紀要第2輯には詳細なチャンドクのディスコグラフィを掲載している。
先週の「歌謡舞台」は、すでに無くなった歌手の特集、といっても当人の映像ではなく、故人の曲を別の歌手が歌うものだったが、チャンドクのナンバー「ソニョワカルドン--少女と街路灯」をチンミリョンが歌い、間奏のときにほんの一瞬生前のチャンドクの映像が流された。(写真)
「少女と街路灯」は、ヒョニワドク時代から歌っていた曲で、先日のチンミリョンがカバーしてヒットさせたこともある。追悼コンサートでは、イソニが絶唱していた。
80年代の女性シンガーソングライターとしてのチャンドクの存在は、韓国歌謡のなかでも特異な位置を占めていたと思う。もう少し長生きして、新しい作品を聴かせてもらいたかった歌手の一人である。